『セロトニン神経』は脳内にある神経で、セロトニンという脳内物質を分泌して、神経細胞に指示を出して、こころと体の活動レベルそのものをコントロールしています。
セロトニン神経の働きは、
〇脳を覚醒させ、意識をはっきりさせる。
〇自律神経をコントロールする。
〇筋肉へ働きかけ、よい姿勢を維持する。
〇傷みに対する感覚を軽くする。
〇心のコントロールをし、平常心を保つ。
といった働きをしてくれ、こころと体を明るく元気にしておくためにも、とても大切なのです。
セロトニンの分泌が活発であれば、脳も元気になるので、
「ちょっとした不安があってもグッスリ眠れる。」
「朝スッキリ目覚めて、仕事も勉強もはかどる。」
「廊下や病気を防いで、若々しくなる。」
「ストレスに強くなる。」
と、まさにいいことづくし。
では、セロトニンを増やすにはどうしたらいいでしょう。
日中は心と体を元気に保ち、夜になると良い眠りを誘うメラトニンに変わってくれるセロトニン。セロトニンを増やすにはコツがあります。
- 太陽の光を浴びること。
太陽の光には、セロトニン神経にスイッチを入れてくれる役割があります。太陽の光を浴びることによって、私たちの体は目覚めにお準備に入り、セロトニンを分泌することが出来るのです。
- トリプトファンを摂取。
セロトニンの材料となるのは、食事から摂取されるトリプトファンというアミノ酸です。特に、多く含まれるのは、豆腐、納豆などの大豆製品の他、レバー、チーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、鮪の赤身、バナナ、お米などです。
- リズム運動
簡単なリズム運動でセロトニン神経を活性化することが分かっています。代表的なリズム運動は、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などです。また、食べ物をしっかり噛むことも、顔や首の筋肉を緊張させたり緩めたりするので、セロトニン神経の活性化に繋がります。朝起きたら太陽の光がたっぷり入る、窓際で良く噛んで朝食を食べれば効果的です。
以上の3つを日常生活の中に取り入れて、セロトニン神経を鍛え、より質の高い睡眠を目指しましょう。
(「セロトニン睡眠法」有田秀穂著/東邦大学医学部教授より)